コラム
〈2020/02/01〉
研究員 守隨佑果
【絵本のこばこ】2020年2月『もりのおくのおちゃかいへ』みやこし あきこ/作・絵
雪が積もった日の朝。キッコちゃんは森の向こうのおばあちゃんの家へ向かったお父さんを追い、ケーキを届けに出発します。おばあちゃん家に行く途中、転んでケーキを落としてしまったり、見たことのない家にたどり着いたり。迷い込んだ先の家では、森の動物たちがお茶会を開いています。モノトーンと色の効果で、見る人を不思議な世界へ引き込む世界観が素敵な絵本です。
読み聞かせをするときは、その世界にじっくりとひたれるよう、静かな環境でゆったりできる時間に絵本を開いてみてはいかがでしょうか。きっと、キッコちゃんと動物たちが予期せぬ対面に息をのむ瞬間や、動物たちからケーキをわけてもらう嬉しさなど、登場人物の気持ちもまっすぐ感じられることでしょう。
子どもたちは生活のさまざまな場面で、勇気を出して一歩踏み出す瞬間があると思います。そんな気持ちに寄り添う、とっておきの時間になるかもしれませんね。
【書籍情報】
みやこし あきこ/作・絵
出版社:偕成社
おすすめ対象年齢:4歳~
【評者プロフィール】
守隨 佑果 ヒューマンスターチャイルド株式会社フィールドサポーター
保育士/幼稚園教諭/絵本専門士/JPIC読書アドバイザー