〈2025/03/04〉
コラム
顧問 渡部かなえ(神奈川大学人間科学部教授)
ゲームでADHD増悪、なのにADHDの治療にゲーム?!
神奈川大学 渡部かなえ 神奈川大学産官学連携研究事業 2019年、世界保健機構(WHO)はゲームへの依存で日常生活が困難になるゲーム障害を病気と認定しました(参考資料1)。ゲーム依存症に陥る可能性はどの子どもにもありますが、注意欠如多動症(ADHD)子は、そうではない子に比べてより危険性が高いことが指摘されています(参考資料2)。 図1:3歳から9歳までの1日のゲーム時間の変化(参考資料2) 3...
〈2025/02/04〉
主席研究員 桜井智野風
基本的な動きについて その4 「バランス」
保育園児にとってのバランス能力の獲得は「正しい姿勢」を目指すものではありません。 ネット上では、子どものトレーニングについて次のようなコメントをよく見かけます。「子どもはバランス能力を高めることで正しい姿勢が身につきます」「子どものバランス能力を向上させるために体幹を鍛えましょう」一見納得できそうですが、これは幼児と児童を混同した考え方です。以前お話ししたように、プレ・ゴールデンエイジ(3歳〜6歳...
〈2025/02/04〉
コラム
顧問 渡部かなえ(神奈川大学人間科学部教授)
幼児期から必要な適切ないじめ対応
神奈川大学 渡部かなえ 神奈川大学産官学連携研究事業 文部科学省が昨年(2024年)10月に発表した2023年の全国のいじめ認知件数は732,568件で、過去最多を更新しました(参考資料1)。しかし、この数字には保育所や幼稚園などに通う就学前の子どもたちは含まれていません。就学前の子どもたちは、いじめ防止対策推進法の対象外だからです。けれど、就学前の子どもたちの中にも、いじめで辛い思いをしている子はいます...